東京タラレバ娘 1話感想
原作の彼女達と完全に同い年なので見よう見ようと思いつつ、ガチで精神やられそうなので見送っていた『東京タラレバ娘』。
人気原作の実写化はキャスティングや設定変更で荒れるのが常ですけども。
キャスティングに文句をつけるのは野暮ってものなので言わないでおくとしても、
原作では33歳設定が、ドラマでは吉高由里子、榮倉奈々、大島優子が演じるにあたって無理のないように30歳に変更されたようですが、この漫画における3歳の年齢差は相当でかいど!?
普通のドラマだったら別にこのくらいどうだっていいんですけど、
これは東京に住んでいることで自分がまだ若いつもりで女友達とばかり遊んでいたら、世間からはもはや女子扱いされなくなり、仕事でも責任が増えて気付けば後輩ばかり、地元の友達はほとんど結婚している状況にも関わらず、完全にこじらせてしまい、慌てて婚活するも33歳という年齢を言えば男が引いてしまい、その気になればすぐ出来ると思っていた結婚がすごく遠いものなってしまった痛々しい女達の話でしょ?
リアル33歳なので痛いほど分かるんですけど(言ってて悲しい)
でも正直自分が30歳の時なんて「やべーもう三十路だよ〜www」って表面では焦ってますみたいなこと言いつつ、ただ「三十路」言いたいだけみたいなとこあった。
「本気出したら20代なんで」みたいなとこあった。
合コンでもそれなりにモテた。
33歳から急に来る、斜面が。
急に鋭角な斜面が。足元も補正されてない岩場みたいな斜面が。
色んな負荷が一気に来る。
自分の気持ちが追いついてないのに、世間の風当たりだけ強くなって、免疫なくてすぐ風邪ひいちゃう。
もういっそ62歳とかになりたいもん。飛んで。
人生の飛び級したい。
別に好きでもなかった男を周りから「絶対倫子さんのこと好きですよね〜!」とか言われて、その気になって過去に告白されたことあるからっていつまでも自分のことを好きでいてくれてるだろうって上からの立場でいたら、相手はとっくに自分よりずっと若い女の子に心変わりしてたって、
もうこのロケットスタート、ダンサー・イン・ザ・ダークより凹む。
漫画の作者の東村アキコさんは、さすが、33歳女の急所分かってるわ。
相手が自分のことを好きじゃなかったこととか、別の女に思いを寄せてたとか、それだけならまだ「あっ、ですよね〜〜〜???」ってなるんですけど、その相手が20代前半だった、ていうので致命傷。
自分のピークはもう過ぎてしまったんだ、って思い知ってしまう瞬間。
なのに自分は相手がまだ自分のこと好きなんだと思って振舞ってしまったという滑稽さ。
もう消えてなくなりたいよね。
そら倫子も「よし、死の」ってなる。
私達はずーっとベンチにいただけ。
いつも試合には参加しないで、みんなが頑張って戦ってるのをベンチの中から見物して、
偉そうなばっかり言ってただけ。
そのくせチャンスがあればいつでも行けるって自信満々で、
一番おいしい場面でホームラン打てるって信じてた。
でも実際は、バッターボックスに立ったはいいけど、かすりもしないで空振り三振。
それが今日の私。
1話の倫子の台詞。
こじらせてくると、やがて自分を守る為に変に世の中をナナメから見たりしちゃうんですよね。
頑張ってる人を馬鹿にしたり、自分磨きして婚活してる子見て「必死だなww」って言ってみたり。
でも自分がいざマウンドに立ってみたら、長年サボってたツケが回って足がすくんで動けなくて、勇気出してバット振ったら空振りっていう格好悪さ。
20代の子の必死の空振りに比べて30代の必死の空振りは痛々しさが比じゃないので、できることならずっとバットなんか振りたくない。
けど必死で振らなきゃ一生ヒットなんて打てない。
あ〜刺さる。
逃げたい逃げたい。
この前まで逃げるは恥だが役に立つとか言ってたのに。
まぁ現実には逃げた先に平匡さんも坂口健太郎もいないんですけど。
会ってすぐ犬猿の仲になって「あんな奴…二度と顔も見たくない!」って思うのにやたら頻繁に顔合わせると思ったら実は人気若手モデルでしたなんてことは現実にないので。
要は頑張って婚活しましょう。ってことです。
早坂さんを演じる鈴木亮平のキャスティングがすごく良かったです。
過去の早坂さんはちゃんとダサく見えるし、現在の早坂さんはイケメン過ぎないけどいい旦那さんになりそうオーラがある、アリよりのアリのちょうど良さで。
後は、髪型って本当重要、っていうのを大島優子を見て思いました。